2008年2月22日金曜日

三木鉄道に行って来ました(2 まだ北条鉄道です)

 時間は、もう4時を過ぎてしまいました。とにかく、やって来た北条町行きの<フラワ2000-1>に乗り込みました。 初めて乗る富士重工製の地方線用気動車です。比較的大きいボギー車ですから ‘レールバス’ とは呼ばないのでしょうがなかなか軽快な車両です。


 ちょうど下校時間になったせいか、高校生の姿が目立ちました。座席は半分とちょっとの埋まり具合です。一般客もかなり乗っていますが、下校時間でこの程度ですから採算的に厳しいことがうかがわれます。
 <フラワ>号はタタン、タタン、と軽快な音を立てて走ります。近頃、あまり聞かれなくなってきたジョイントの音が耳に心地よく響きます。粟生の駅を出てしばらく行くと、窓の外にのどかな田園風景が続きます。線路の両脇には金網のフェンスも無ければ、簡単な柵もありません。これこそ鉄道の原風景だと思いました。





 10分ほど走ると<フラワ>号は法華口(ほっけぐち)駅に到着です。北条町寄りの線路の両脇は大きく開けていて、写真撮影に支障はなさそうです。逆側の粟生寄りは木立や民家があり良いバックかもしれません。私は予定通りここで下車することにしました。

 この駅は、名前が示すように法華山一乗寺と言うお寺への下車駅ですが、お寺までは5Kmも有るそうでこの時間からではとても行って来ることは出来ません。


 写真のように、この駅は昔は交換駅だったことが分かります。今は、レールは外され、交換不能になっていました。したがって現在は全線13・6Kmが一閉塞区間になってしまいました。一時この駅の交換機能を復活させ列車を増発させる話が有ったようなのですが、その後どうなったのでしょう。


 この二本のホームや駅前には、ボランティアによる花壇が整備されており、真冬だというのに色々な花がきれいに咲いていました。


 列車は一時間に一本しかありませんので、撮影対象列車は今乗ってきた<フラワ>号が折り返してくるものだけしかありません。 ものすごく寒いです。先程着いた伊丹空港の気温が4℃ということでしたので、それからすると今は良くても0℃くらいでしょう。もちろん駅には暖房などありません。我慢するしかありません。



 粟生駅で、ボランティアによるポスターなどの展示を見ましたが、この駅は駅舎が有るので、もっとたくさんの展示がされていました。ボランティア・ステーションマスターや、サポーターの紹介ポスター、イベント案内や結果報告、付近の観光地の案内など、更にはこの鉄道や駅にまつわる歴史的な話などが掲示されていて、ボランティア活動の熱気が伝わってきました。




 ボランティア活動の外、この駅では面白い光景を見ることが出来ました。おそらくどの駅も同じだと思いますが、 誰もいなくなった駅舎が自転車置場になっていたのです。鉄道側がそれを薦めたのか駅から離れた所の住人が始めたのか、基本的なパークアンドライドが行われていたのです。



  そうこうするうちに、粟生行きの折り返し列車のやって来る時間になりました。田園風景の中を走る<フラワ>号の写真を何枚か撮影することが出来て、寒さを忘れるほどの満足でした。












 時間は5時を過ぎました。もう走る車両の撮影は難しい時間です。その上寒さも増してきました。撤退時間のようです。北条町行きの<フラワ>号が木立の向こうから現れました。この列車に乗って終点の北条町に向かいます。








 

  列車は北条町に到着しました。そこにはもう一両の色違いの<フラワ>号が停まっていました。昔ここを走っていたレールバスは残念     ながら陰も形も有りませんでした。













 夕食を済ませた頃には、日はどっぷりと暮れていました。着いた時には気が付かなかったのですが、北条町の駅はなかなか立派なものでした。新築のようでした。














 活発なボランティア活動に支えられているとはいえ、北条鉄道がいつまでも元気に活躍してくれることを祈りつつ北条町駅に別れを告げました。



明日はいよいよ廃線間近な三木鉄道を見に行きます

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